西洋占星術は、星座の位置が私たち人間にさまざまな影響を与えるという考えに基づいて作られた占いの方法です。天体の位置を計算することによって、個々の人の運勢や性格を占うことができます。自身に向いている仕事を確認することや恋愛の相性に関しても占うことができます。西洋占星術は古代から研究されており、現在でも多くの人に親しまれています。今回は、西洋占星術の占いに興味のある人へわかりやすく解説します。
西洋占星術とは
西洋占星術では、ホロスコープと呼ばれる出生図を使用します。ホロスコープは、あなたが生まれたときの星の配置を示すもので、それぞれの人によって異なります。
星座の位置だけでなく、天体の位置も関係します。天体はホロスコープの中で主役となり、それぞれの天体が持つ意味を理解することでホロスコープを読み解くことができます。
ハウスと呼ばれる領域も欠くことはできません。ハウスは、天体の特徴がどんな場所や方法で発揮されるかを表しています。以降のパートでそれぞれを詳しく解説します。
西洋占星術の歴史
西洋占星術の起源は紀元前9世紀頃のバビロニアにあります。バビロニアのカルデア人は、天文学に精通しており、日蝕や月蝕、彗星の出現などを災厄の前兆として捉え、占星術を開発しました。その後、ギリシア世界と古代ローマに広まっていきました。
西洋占星術は、元々は国家の運命を予知するために使われていましたが、時間が経つにつれて個人の運命を占うためのツールに変化していきました。現代では、インターネットの普及に伴いホロスコープを無料で作成できるサイトもたくさんあります。
ホロスコープを無料で作成できるサイトをいくつかご紹介します。
●メトロポリタン : http://www.horoscope-tarot.net/
入力項目が少なく初心者でも使いやすいサイトとなっています。ホロスコープの作成のボタンを押した後に、ホロスコープの詳細という箇所があるので、ここをクリックすることで詳細画面を見ることができます。天体の記号や星座の記号も解説があるのでわかりやすいです。会員登録も不要ですぐに利用することができますのでおすすめです。
下記の「天体とは」の見出し以降のホロスコープの図は、こちらのメトロポリタンのサイトを利用させていただいております。出典元:メトロポリタン : http://www.horoscope-tarot.net/
●ゴイスネット : https://goisu.net/
無料で利用でき、且つ会員登録も不要なのですぐにホロスコープを作成することができます。こちらは出生場所を県ではなく、市区町村まで落とし込めるのでより正確なデータを得ることができます。
ホロスコープとは
ホロスコープは、星々や惑星の配置をグラフ化したものです。この配置は個人が生まれた瞬間に固定されるため、個人の特性や傾向を理解するための貴重な手がかりとなります。
ホロスコープは12のセクションに分かれており、それぞれのセクションは「ハウス」と呼ばれています。ハウスには生活の異なる側面が関連付けられ、各ハウスに配置された「天体」はその領域に影響を与えます。「ハウス」の外側にある「星座」と天体同士をつなぐ線の「アスペクト」を組み合わせることでホロスコープを読むことができます。
おさらいしますと、下記の4つの要素となります。
天体 | ホロスコープ内には円の中にあるさまざまなマーク。これらの天体は個人の特性や運命に影響を与える要素となります。 |
ハウス | 12等分した線で区切られている1から12までの数字のエリア。これがハウスを示し、各ハウスは人生の異なる領域やテーマを表しています。 |
星座(サイン) | 外側のカラフルなマークは、星座(サイン)。12の星座は、個人の性格や特性を象徴しており、天体との組み合わせによってその影響が具体化します。 |
アスペクト | 天体同士を結ぶ線。これらの線は、天体同士の角度や関係性を示し、個人の性格や行動パターンの理解に役立ちます。 |
出生図(ネイタルチャート)の作成方法
出生図(ネイタルチャート)は、その人が誕生した時の配置を示すホロスコープです。ネイタルチャートの作成は、ホロスコープを読む上で必要不可欠となります。その人の性格や才能、向き不向きなどを知ることができます。
前パートで説明したメトロポリタンで出生日時、時間、場所を入力してみましょう。出生時刻がわからない場合は、時刻不明を選択しても大丈夫です。ご自身の情報が正確に分かる場合は、母子手帳の出生時刻を参考にしましょう。
天体、星座、ハウスを組み合わせてネイタルチャートの詳細な読み方と解釈を行うことができます。自分自身だけではなく、他の人の性質や才能、使命なども理解することができます。
天体とは
西洋占星術では、地球から見た太陽とその周りを回る惑星を「天体」と呼んでいます。これらの天体の位置や角度によって、ホロスコープの解釈や占いの結果が変わってきます。
主要な天体には、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の10種があります。それぞれの天体が持つ意味や性質を知ることは、ホロスコープの読解や占いの精度を高めるために重要です。以下に、主要な天体の意味と性質をまとめました。
太陽 | 自己表現、個性、意志力、エネルギー、意識 |
月 | 感情、無意識、内面の世界、感受性、家庭 |
水星 | コミュニケーション、知識、思考、学習、言葉遣い |
金星 | 愛、美、調和、魅力、対人関係 |
火星 | 行動力、情熱、競争心、自己主張、闘争心 |
木星 | 成長、拡大、幸運、良い機会、知識の獲得 |
土星 | 責任感、節制、現実主義、制約、経験の蓄積 |
天王星 | 革新、独立、自由、原理主義、予測不可能性 |
海王星 | 浪漫、直感、創造性、幻想、霞んだ現実 |
冥王星 | 変革、再生、深層、無意識の闇、潜在的な力 |
天体は、わかりやすく説明すると自分自身と考えるとシンプルです。10個の自分自身の分身と捉えることで、自分がどこのハウスに配置されている傾向があるか?これを把握できます。
天体は主体であるということです。ライブ会場で例えると歌手のようなイメージとなります。舞台で言えば役者です。他者のホロスコープを見る場合は、その天体は他者の分身と捉えることができます。まずは、ホロスコープに配置されている天体の位置に着目するとわかりやすくなります。
ハウスとは
ホロスコープによる西洋占星術では、生年月日と生まれた時刻や出生地から作られるホロスコープを使って占います。このホロスコープ上には天体(星)とサイン(星座)と共に描かれている「ハウス」という要素が存在します。
ハウスとは、ホロスコープを構成する要素の一つであり、生まれた瞬間の太陽の位置を起点にして、反時計回りに第1ハウスから第12ハウスまで分けられています。ハウスは天体やサインと共に読み解くことで、それぞれの天体が持つ特徴や個性がどんな場面や分野で発揮されるのかを知る手掛かりとなります。
以下にハウスの意味と役割をまとめました。
第1ハウス | 基本的な性格や特徴、他人からの評価を表します。新たな計画の始まりの意味も持ちます。 |
第2ハウス | 才能を活かして収入を得る方法や金銭面に関連することを表します。 |
第3ハウス | 情報の取得やコミュニケーション能力、知的活動に関連することを表します。 |
第4ハウス | 自分が落ち着く場所や癒される物事、家庭やルーツに関連することを表します。 |
第5ハウス | 自己表現や創造的な活動、恋愛や楽しみを表します。 |
第6ハウス | 仕事や社会での活動に関連することを表します。個人についてのまとめのハウスと言えます。 |
第7ハウス | 結婚やビジネスパートナーなど、人間関係や対人傾向を表します。 |
第8ハウス | 遺産や深いつながりを持つ人との関係を表します。 |
第9ハウス | 知識の探求や新たな価値観に触れること、海外との縁を表します。 |
第10ハウス | 社会的な目標や役割、立ち位置を表します。また未来に対する展望や改革にも関連します。 |
第11ハウス | 友人や共同体、社会的な活動に関連することを表します。 |
第12ハウス | 無意識の内にあるものや過去、目に見えない世界を表します。 |
ハウスは個人に関する要素から、他人との関係を表す要素まで含まれています。ハウスを理解することで自分自身の能力を確認することができ、人生をより充実させることができます。
ハウスは各コンサート会場みたいなイメージです。どの場所であれば、自分自身がより力を発揮できるか?向いているか?ということです。天体を歌手として例にするのであれば、どの場所で私は歌うのか?と考えるとシンプルです。役者で例えると舞台のイメージです。
星座(サイン)とは
ホロスコープの外側のカラフルなマークが星座(サイン)です。 サインの意味を理解することで世界観が把握できます。10個の天体がバラバラに配置される時、どのサインの領域に配置されているかで個人の性格や特性をより理解することができます。
以下に星座(サイン)の意味をまとめました。
牡羊座(おひつじざ) | リーダーシップや元気さ、行動力 |
牡牛座(おうしざ) | 忍耐力や快適さ、信頼性 |
双子座(ふたござ) | コミュニケーション能力や柔軟性、好奇心 |
蟹座(かにざ) | 家族や思いやり、感受性 |
獅子座(ししざ) | 熱意や創造力、自己表現 |
乙女座(おとめざ) | 分析力や几帳面さ、努力家 |
天秤座(てんびんざ) | バランス、社交的、調和 |
蠍座(さそりざ) | 情熱や洞察力、秘密主義 |
射手座(いてざ) | 自由な精神や冒険心、楽観主義 |
山羊座(やぎざ) | 責任感や忍耐力、野心 |
水瓶座(みずがめざ) | 創造性や協調性、個性的な思考 |
魚座(うおざ) | 直感力や感受性、優しさ |
星座は個人の特性や性質に関する要素となります。オプションのようなイメージで考えるとシンプルです。
星座は衣装や衣服として例にするとわかりやすいです。
天体(歌手)×ハウス(コンサート会場)×星座(衣装、衣服)で考えると、「どの人がどのような場所でどのような衣装」で歌うと盛り上がるのか?
自分の性格や性質を天体とハウス、星座と掛け算していくことでより詳細にわかることができます。
サイン区分とは 2区分、3区分、4区分とは
ホロスコープの星座(サイン)には、それぞれ区分があります。その区分を読むことによって各星座(サイン)の特徴を理解することができます。
下記に2区分、3区分、4区分についてまとめました。
男性宮と女性宮(2区分)
男性宮 | 積極性、行動力、外向性などが特徴。自己主張がしっかりとできる星座が集まる。 |
女性宮 | 消極性、内向性、受動性などが特徴。受け身が得意、相手の話をよく聞く。 |
活動宮、不動宮、柔軟宮(3区分)
活動宮 | 外交的、リーダーシップがあり、物事を「始める」能力がある。 |
不動宮(固定宮) | 安定や定着を重視し、物事を「続ける」能力がある。 |
柔軟宮 | 柔軟性があり、臨機応変に物事を「調整する」能力がある。 |
エレメント(4区分)
火 | 行動力と情熱、独立心が特徴。 |
土 | 安定志向で堅実、経験に基づいて行動する。 |
風 | 社交性があり、理論的にも強い。自由な発想を持つ。 |
水 | 感情豊かで思いやりがあり、感情に基づいて行動する。 |
まずは、自分の10個の天体(惑星)が、それぞれどのように多いのかを確認するとわかりやすいです。自分の性格の傾向と照らし合わせて確認してみましょう。
こちらの人の例を見ると、2区分では女性宮のほうが少しだけ多く出ているので、内向的な要素が強くなります。
3区分では、柔軟宮、不動宮が強いため調整の役回りが良いと思います。現実的な方で物事を継続できる素養があります。リーダーシップ的な要素の活動宮が少ないので、サポート役の方が向いている可能性があります。考え方や発想が従来の枠組みにとらわれず、柔軟性を持っています。
4区分では、土のエレメントが多くでていることから、現実主義的で堅実な要素を重視する傾向があります。コツコツと取り組むことを好む傾向があると考えられます。
アスペクトとは
アスペクトとは、西洋占星術において天体同士の関係性を示す重要な要素です。ホロスコープ(出生図)内に見られる、天体同士を線で結んだものがアスペクトです。
アスペクトは、天体同士が特定の角度で配置されることによって生じます。これらの角度は、円360度を基準にして測られ、特定の角度ごとに異なる影響を持ちます。アスペクトによって、天体同士が交わるエネルギーの通り道が形成されるため、個人の特性や運命に影響を及ぼす要素となります。
アスペクトは大きく2つのタイプに分かれます。
ソフトアスペクト (青色の線) | ソフトアスペクトは、60度(三分相)と120度(三々相)の角度によって形成されます。 これらのアスペクトは、相手の特性やエネルギーを受け入れやすく、協力的な関係性を示します。同じエレメントや性質を持つ天体同士がソフトアスペクトを持つと、相互に理解し合いやすい相となります。 |
ハードアスペクト (赤色の線) | ハードアスペクトは、0度(コンジャンクション)、90度(スクエア)、180度(オポジション)の角度によって形成されます。 これらのアスペクトは、相手との関係が緊張や対立を含むことを示唆します。異なるエレメントや性質を持つ天体同士がハードアスペクトを持つと、相互の価値観や行動パターンの衝突が生じることがあります。ただし、このような緊張も創造的なエネルギーを生み出すことがあります。 |
アスペクトの線は、天体(惑星)と天体(惑星)のエネルギーの流れと考えるとシンプルです。
簡単に考えると、青色の線は相性が良く、赤色の線は相性がよろしくないと捉えるとわかりやすいです。
西洋占星術占い師(星読み師)の注意点
西洋占星術でホロスコープを読むことに慣れてくると楽しくなり、自分を占うだけではなく、他者を占ってみたいと思うようにもなります。できるなら副業から始め料金をいただき占い師デビューをしたいとお考えの方も多いです。ココナラやクラウドワークスのお仕事紹介サイトでは、西洋占星術の占いは人気があるためです。
こちらの点について、注意点をまとめましたので解説します。
ホロスコープに依存してしまうこと
ある程度理解していくとホロスコープが楽しくなり、何でもかんでもホロスコープベースに考えてしまうことになることです。ゲームに熱中してしまうが如く、ホロスコープに日常を依存してしまうことです。占いベースで考えると一つの占術に過ぎませんので広い視野を持つことが重要です。
競争の厳しさ
占い師は徐々に増えている傾向にあるため、目立つための独自性や特徴が重要になります。複数の占術を持っていたり、SNSやホームページの集客が得意等、差別化をしていかなければなりません。お客様から依頼され続けなければ占い師として継続はできないということです。
不安定な収入
独立して占いの仕事をする場合、特に初めての頃は収入が不安定な場合が多いです。新人占い師でついついやりがちな傾向としては、価格を下げて量をこなすという鑑定スタイルです。この場合ですと、後々きつくなります。ですので、適切な鑑定料金を設定し、お客様に満足してもらうことが重要です。
継続的な学習とアップデート
西洋占星術に限ったことではありませんが占術はとても奥深く、常に新しい情報もでてきますので継続的に学ぶ必要性があります。
稼げる占い師になるために
占いに興味があり、占い師としてビジネスを始めたいと考えている方に、この動画は特におすすめです。
上記の注意点で収入に不安を感じる人へ、稼ぐ占い師になるための考え方を紹介しています。
西洋占星術に特化した動画ではありませんが、考え方については幅広く活用できる内容になっています。
ホロスコープを読むことにハマるのは結構ですが、そちらが目的となってしまう場合や、ホロスコープの作成で満足してしまう方も多いためです。占いに興味があり、それをビジネスとして展開したい人には、ぜひとも収入を増やす占い師を目指していただきたいと思います。
収入を増やすということは、活躍する機会を増やすという意味にもつながります。相談者があなたのアドバイスで心が軽くなったり、気持ちが晴れて人生がポジティブに変化していくことにつながります。
他にも多数のYouTube動画がありますので、是非参考にしていただければ幸いです。
油井秀允の公式YouTube:油井秀允の開運チャンネル
また、これから占い師を目指す方は、下記の記事も参考にしてください。
独学で占い師になるには?初心者がゼロから占い師になる方法を解説
まとめ
西洋占星術は、自己理解や人間関係の改善、将来の運勢予測など、多くの可能性を持っています。しかし、占星術はあくまでツールであり、占術の一つです。
人生の重要な決定を全て占星術に委ねるのではなく、参考として活用することが大切です。興味がある方は、継続的な学習を通じて、自己成長や人間関係の向上に役立ててみてください。
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